GEMS Math Workshop with E2D3

10月29日土曜日に、パソコンやExcelがなくてもデータリテラシーについて学べるイベントを開催しました。イベントでは、アメリカの算数・統計授業のGEMS「食べ物で算数」ワークショップを体験しました。       ワークショップは、日本GEMSセンターの講師によるファシリテーション。 テーマは「食べ物で算数」、新しくオープンする架空のトルティーヤ屋さんのメニューを、材料の組合せや値段を調べながら考えます。     作業は、大人チームと、子どもチームとに分かれて行います。 お店のオーナーに手紙を書いてメニューの提案ができたら終了です。     終了後はみんなでトルティーヤを食べて、雑談タイム。 机上で考えたことを実際に試してみる体験学習の重要さ、手を動かして考えていく中で一定の法則を見つけていく楽しさ、手紙やグラフや物語という形で相手に伝える等複数の知力を働かせるMI理論に基づいたカリキュラムの効果、子供が自然に経営感覚を身につけられるプログラムの可能性について、バックグラウンドの異なる参加者(エンジニア、教育関係者、等)同士が語り合いました。         LT大会では、スクールカウンセラーの立場からメンタルヘルスにデータを生かす取組みについて、などがありました。   ■小林さん(伊勢原市にある産業能率大学の学生さん) 心をデータ化するソレーションという企業を立ち上げ   ■保育士資格に向けて勉強されているかつぬまさん 放課後の空きスペース(パソコン室)を活用して、放課後ビスケット体験。墨田区みどりっこクラブ   参加者のみなさま、会場を提供いただいた株式会社 インサイトテクノロジー様、ありがとうございました!

データビジュアライゼーション 毎月もくもく会 vol. 9_初のLT&パネルディスカッション

2016年9月23日、渋谷dots.をお借りしてデータビジュアライゼーション 毎月もくもく会 vol. 9を開催しました。今回は、初のLT&パネルディスカッションメイン形式を採用し、もくもく会というよりはシンポジウムの様相を呈しておりました。 様々な分野の最前線でデータビジュアライゼーションと日々格闘している発表者の皆様の生の声に感化され、会場が一体になってデータビジュアライゼーションの価値や未来について語り合いました。 会は二部構成で、一部は参加者4名の方からのLT、二部はE2D3に深く関わってこられたお二人のパネルディスカッションでした。 LT大会(基調講演) テーマは、『どうやったら新しいデータビジュアライゼーション作品を作れるのか。それぞれの視点で、日頃の思いを語って頂きました。 1.    アオキさん「インフォグラフィックスとデータビジュアライゼーションの融合」 横浜のデザイナーさん。インフォグラフィックス作品に取り組んでいる。インフォグラフィックスは、一時点をとらえた静的なもの、一つの事件・インシデントを示すものであり、ニュースを伝える力が強いと考えている。 デザイナーの世界(情報が伝わるようにグラフィックスをまとめあげるが時として芸術作品)とエンジニアの世界(正確なデータを反映するが時に受け手にとって情報過多)とデータの見せ方がわかるデータサイエンティストのような人の三者がバランスを取れることが大事なのではないかと考えている。 会場からは、インフォグラフィックスの特性とは何か、凝ったインフォグラフィックスが逆に分かりにくさを産むことがある葛藤についての質問がありました。 2.    三好さん「どうやったら新しいデータビジュアライゼーション作品を作れるのか」+ 「どうやったらバズるデータビジュアライゼーション作品を作れるのか」 北海道とシロクマをこよなく愛するバズるdataviz作品の作り手。どうやったらバズる新しいデータビジュアライゼーション作品を作れるかという問いの答えは、「着想は真似事」+「自分の興味」+「自分が見たいという欲求」を重ね合わせていくことではないかと考えている。 過去に自身が作成した作品でバズったものの特徴は、見た目が美しい、1分以内に操作が理解できる、事実の再確認ができる、知らないことも含まれている、受け手が当事者になりうる、時事ネタが入っている等、だと分析している。 アーバンデータチャレンジ金賞等を受賞したが、作品を作ることで人脈が広がったことについても興味深いと感じている。 会場からは、作品作りの際の配色に対する考えについて、作品に対する世間の反応が予想と違うことについての質問がありました。 3.    内田さん「マネジメントを快適化するデータビジュアライゼーション」 SIerであり、プリザンターの使い手。仕事の進捗状況確認や平準化のきっかけ等、会社経営やプロジェクト運営の判断材料提供ツールとして、データビジュアライズに価値を見出している。 「データを集める仕組み」、「コミュニケーションの仕組み」、「ビジュアライゼーションの仕組み」。これらを合わせたものがプリザンターであると考えている。 プロジェクトマネジメントにおける実践的なデータ活用例 会場からは、ぜひ業務で使ってみたいという感想が出ました。また、ルーチンでない業務におけるプリザンターの活用方法、マネジメント自体が機能していない場合のプリザンターの活用方法について質問がありました。 4.    山崎さん「人々のニーズからデータビジュアライズを生み出し展開する」 金沢のUIUXを極めた学生さん。まちや往来の盛り上がりを可視化した作品を紹介。まちの賑わいをバスのアウトフィットに表し繁華街行きのバスであることを感覚的に理解させるバス、人間の心拍数を音楽に変えてその場の盛り上がりを表現する、等。 デザインは、対象物を美しくすることではなく、ユーザーが何を求めているかを考え抜き、ユーザーがスムーズに行動できるような状況を実現することだと考えている。 ユーザーとしての体験を中心に考えると作品の発想が広がることが多い。デバイスを超えて立体的なデータビジュアライズができるようになると感じている。データビジュアライゼーションでは数字や言語にこだわる必要がなく、直感的に理解できるということがデータビジュアライゼーションの価値なのではないかと考えている。 会場からは、他人にとっての見心地を理解し実現することの難しさについてコメントがありました。 第二部は、E2D3にいつも素晴らしいサジェスチョンを下さるデータジャーナリズムの神とE2D3発案者によるパネルディスカッション。 衝撃的な発言の連続で会場全体が盛り上がったパネルディスカッションでのトーク内容は、以下の通り。 データビジュアライゼーションとは何か データビジュアライゼーションという単語は流行語にすぎない。データを見せていくということはこれまでもこれからも重要。 データビジュアライゼーションは、紙メディアには不可能であった「データを一気に見せること」を可能にした。ただし、デザイン性やわかりやすさを追求すると結局シンプルなグラフに戻る。コストの割にメリットのないデータビジュアライゼーション。 地図という見せ方は、ストーリーを語るのに向かない。読み手に、読ませたい・見せたい場合は、人が記事や可視化されたものを読みといていくこと(読み手のアクション)に期待するよりは、書き手が視線誘導を技術として使っていく必要がある。 インフォグラフィックスとデータビジュアライゼーションの違い インフォグラフィックスとデータビジュアライゼーションの違いは、静的か動的かではなく、探索的データビジュアライゼーションVS説明的データビジュアライゼーションであり、インフォグラフィックは後者の一部だと考えている。 データ分析を体得していなければ、どんなに可視化しても何のアウトプットもでてこない。データ分析とは仮説を立てること。 データジャーナリズムとは そもそも、データビジュアライゼーションは批判である。相手が間違っていることをデータで指摘するのがデータジャーナリズム。わかりやすいデータビジュアライゼーションには本来の価値はないので、センセーショナルなものでなければならない。記事が信用されなくなってきた背景にデータジャーナリズムがあるのではないか(データを根拠にして初めて価値があるという流れが出てきた)。海外では、記者が匿名でもデータ自体の事実確認が取れれば、信用される。ただ、日本はデータで人を攻撃することはなく、データよりも人間の話の方が信用される傾向にある。 ディープラーニングとデータビジュアライゼーションの関係 ディープラーニングで出てきたものを可視化してもセンセーショナルさはない。 機械学習の中でいつデータビジュアライゼーションが利用されるかというと、データの素性を表す時や答えのあたりをつけるとき等に使う。データを基にしてその法則性をコンピューターが探し出すのがディープラーニングだが、その法則をなぜコンピュータが出したのか人間が理解する必要がある(=人間にもわかるような形にする)。その際にデータビジュアライゼーションを使う。 日本のデータビジュアライゼーションへ一言 日本のオープンデータ化は遅れているという話になりがちだが、昔はPDFを無理やりCSVに変換する地道な作業をしていることがあった。オープンデータやるほうがコストが上がるのでは本末転倒。「CSV公開されてないから作業できない」なんて甘えだ。 22:30近くまで続いたイベントの後には懇親会!終電に間に合って良かったですね。 こんな素晴らしいディスカッションができる集まりがE2D3です。もっと話したい方は、次のもくもく会に来てくださいね。

地理空間情報 x ビジネス x オープンソースGIS 勉強会!

7月13日(水)、東京・渋谷区の青山スタートアップアクセラレーションセンター(ASAC)で、地理空間情報とQGISをはじめとしたオープンソースのGISについての勉強会を開きました。 講師は、QGISの入門書「オープンデータ+QGIS  統計・防災・環境情報がひと目でわかる地図の作り方」の著者で合同会社MIERUNE代表社員の朝日孝輔さんと業務執行社員の古川泰人さん。そして、総務省の槙田直木さんです。 告知から時間がなかったにもかかわらず、70名近くの方に参加していただきました。 一番バッターは、古川さん。地図を使うことで何ができるのか。そもそも地図ってなんなのか。そして、地図の役割の移り変わりについて説明していただきました。「昔の地図は権力者のメディアだった。でも、グーグルマップの登場で、今は、誰もが利用・発信できる市民のメディア(道具)になった」という言葉が印象的でした。 地図が“市民”のメディアとなるツールがオープンデータやオープンソースのGIS(地理空間情報システム)で、メディアとしての成果の1つがCode for Sapporoの保育園マップなんだという説明は、なるほどなと思いました。 古川さんの発表資料はこちら↓ 20160713E2D3Workshop from Yasuto Furukawa 続いて登壇したのは、朝日さん。ことし6月、古川さんと一緒に、地理空間情報を活用したコンサルティング会社「MiERUNE」(札幌市)を立ち上げました。 古川さんは、QGISの実践的な使い方を中心に、地図上にデータを重ね合わせることで新たな事実を発見するをデータ解析の方法や、QGISのプラグイン機能を活用したアニメーションや3Dによる視覚化の方法について、分かりやすく講義してくれました。一見するととっつきにくいQGISですが、ありとあらゆる機能を自由に利用することができるポテンシャルの大きさを感じさせてくれました。 朝日さんの発表資料はこちら↓ 地理空間情報 x ビジネス x オープンソースGIS 勉強会! from Kosuke Asahi 地理空間情報とは言っても、どんなデータがどこにあるのか。槙田さんは、私たちが自由に使える公共データの使い方や注意点などを解説してくれました。 特に、農林水産省が公開している農林業センサスを中心とした「地域の農業を見て、知って、活かすDB」は、ことし6月に公開が始まったばかりのデータベースで、貴重な情報をいただきました。 槙田さんの発表資料はこちら↓ QGISで遊べる公共境界データ Public boundary data of small areas of Japan for QGIS beginners from Naoki MAKITA もともとこの勉強会。上京の予定があった朝日さんが、イベントを通じて知り合ったE2D3の五十嵐康伸さんに「お茶でも飲みませんか」と連絡したのがきっかけだったといいます。「だったら、できるだけ多くの人にGISの魅力を知ってもらおう」と、ほぼ“ムリャぶり”に近い形で準備が始まりました。開催まで間がなく、果たしてどれだけの人が関心を持ってくれるのか心配でしたが、会場が満席になるほどの盛況になり、地理空間情報への関心の高さに驚きました。(会場で、朝日さんと五十嵐さんはこの日が初対面だったことを知ってさらに驚きました。) 最後に会場の提供にご協力いただいた、トーマツベンチャーサポートの松本雄大さんには、この場を借りて、改めて感謝を申し上げます。

『参院選データジャーナリズムハッカソン−立候補者の違いを可視化しよう!』

2016年7月2日(土)、参院選を約一週間後に控えたこの日に、関内のさくらWORKSにて『参院選データジャーナリズムハッカソン−立候補者の違いを可視化しよう!』が開催されました。 学生も含めた参加者12名は6チームに分かれて、参議院(神奈川県選出)議員選挙の立候補者12名を1チームで2名ずつ担当し、それぞれの候補者の政策や過去の活動を調査し、そのデータの可視化に挑戦しました。 主催のE2D3からは今回のイベントの趣旨とデータドリブンなジャーナリズムについて、共催の早稲田大学マニフェスト研究所からはデータベースとなるマニフェストスイッチの背景と利用の仕方について、それぞれ説明を聞いた参加者たちは、緊張の面持ちで、担当する候補者を決定する為のくじ引きに挑みました。 二人一組の6チームは、それぞれ二人の候補者について、マニフェストスイッチや各立候補者の公式ブログ、SNS等で公開されている情報を検索し読み込んでいくところから作業を始めました。 午前中に成果物についての大枠でのアイデア出しを終え、昼休憩をとった参加者たちは、これまで収集したデータをどのような形式で示していけば相手に伝わるのか考えながら、データの追加収集やデータ可視化の作業に取り掛かりました。 候補者によって情報の開示形式がバラバラであったり、候補者によってはSNS等を利用していなかったりと、可視化する情報の収集に行き詰まることもありました。過去の政治家としての活動経験が長かったり、複数の媒体を使って後方をしている候補者については、情報の整理のポイントを絞ることに苦慮することがありました。 14:20からの中間発表では、チーム同士でペアを組みお互いの進捗や課題を共有しました。他のチームの報告内容に影響を受けたり、相手チームからフィードバックを受ける中でそれまで検討していたものとは違った可視化の方法に気付いたチームもあったようです。 立候補者が公表している情報を拾って新たにデータベースを作成したチームもあれば、統一フォーマットで立候補者の比較が容易に出来ることを理由に、マニフェストスイッチと神奈川新聞が協力して収集した『参院選神奈川の全12候補の政策データベース(マニフェストスイッチ参院選神奈川)』を活用するチームもありました。 参加者の熱意を受けて発表開始時間は20分遅れましたが、メンターの手を借りたりしながら、6チーム全てから作品の発表がありました。 チームA 担当候補者:佐藤氏、片野氏 ←チーム名をクリックするとグラフの詳細説明に飛びます E2D3にある二部グラフ(bipartite graph)を使うことで、体験できる政治をイメージ。注目する政策にマウスオーバーすることで、それぞれの立候補者がその政策をどれほど重視しているかがわかる。 チームB 担当候補者:金子氏、真山氏 Yahoo!の日本語解析APIを利用して、マニフェストスイッチにある二人の候補者のマニフェストの内容を数値化。そのデータをE2D3にあるワードクラウドで表現。 金子洋一(かねこよういち)54歳 民進 現 真山 勇一(まやまゆういち)72歳 民進 前 チームC 担当候補者:清水氏、三浦氏 マニフェストスイッチ上にあるそれぞれの候補が重視する政策を数値化したデータを、レーダーチャートで表現。現在の与党の政策に対する二人の候補者の考え方についても同じくレーダーチャートで可視化。平均を出してベンチマークと設定した。 チームD 担当候補者:浅賀氏、丹羽氏 演説場所をマッピングすることで『いま会いに行ける候補者』として選挙を身近に感じられるよう工夫。それぞれ候補者の重点政策パイチャートとともに掲載。 ↓ 佐藤 政則 氏 ↓ 壹岐 愛子 氏 ↓ 森 英夫 氏 ↓ 浅賀 由香 氏   ↓ 三浦 信祐 氏 ↓ 真山 勇一 氏 チームE 担当候補者:壱岐氏、森氏 一目でわかる政策・候補者の考え方を目指し、①3行で示すマニフェスト、②候補者tweet内容やリツイート具合を示すレーダーチャート、③演説場所マッピングの形式で記事を構成。 チームF 担当:中西氏、三原氏 現在の与党の政策に対して、ポジティブな発言をしているかネガティブな発言をしているかを二部グラフで示す。 発表を以ってイベントは終了。参加者からは、 「普段政治を身近に感じることはないが、今回の機会で候補者の政策等について調査する時間ができてよかった。」 「データを収集できても、可視化する部分が難しかった。」 といった声がありました。 発表後の懇親会には多くの方が参加。懇親会中には、効果的な可視化ができていたチームに対する『投票』とその『開票』が行なわれました。結果は、E2D3の徒競走グラフで発表。 最優秀作品は、Fチームのネガポジ二部グラフでした。 7/10以降の投票はもちろん、意思決定やプレゼンテーションにデータ可視化を活用していきましょう! 最後になりますが、参加者の皆様、会場提供してくださったさくらWORKSさま、共催の早稲田大学マニフェスト研究所さま、取材に来ていただいたメディアの皆様、そしていつもE2D3を助けてくださる皆様、ご協力いただき有難うございました。